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ストレスに対処(=コーピング)

私たちが生きていくためにストレスを避けることはできず、セルフケアをしながらうまく付き合っていく必要があります。セルフケアとは、だれにも頼らず1人でケアするという意味ではありません。自分のストレスに気づき、意図的にストレスに対処(=コーピング)することによって、自分の心の健康を保っていきましょう。

自分助けのコーピングは質より量!

ストレスに対処(コーピング)する手段は、小さなことも含め、数多く持っておきましょう。たくさんあれば、ストレスのさまざまなケースに応じてコーピングを選ぶことができます。ただし、時間・お金がかかりすぎることや、健康や人間関係に悪影響が出ることは避けましょう。
紙を用意し、自分のコーピングレパートリーをつくってみましょう。

レパートリーづくりのヒント

  • 1 問題に焦点をあてたコーピング

    ストレッサーに働きかけて、ストレスを根本的に解決するコーピング。
    例:家事がストレスとなっている場合は「夫婦で話し合って分担を見直す」「家事代行サービスを利用する」など。

  • 2 感情に焦点をあてたコーピング

    ストレス反応(とくに怒りや悲しみ、モヤモヤなどの気分・感情)に目を向けて、それを緩和するコーピング。
    例:「同僚に愚痴を聞いてもらう」「お気に入りのコーヒーを淹れる」「泣ける映画を見て号泣する」など。

  • 3 頭の中で考え、イメージするコーピング(認知的コーピング)

    例:「『上司にもいいところがあるしな』と思い直す」「『やれるだけやったのだから、もう気にしないことにしよう!』と考える」「楽しかった旅行を思い出す」など。

  • 4 行動するコーピング(行動コーピング)

    例:「ジムに行って思い切り体を動かす」「お気に入りの音楽を聴く」「次の旅行の計画を立てる」など。

コーピングレパートリーができたらそれを持ち歩き、実行してみましょう

監修:洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長
公認心理師・臨床心理士、精神保健福祉士 伊藤 絵美

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