KNOWLEDGE

SOSを出すことができない生真面目リーダータイプ

「生きづらさ」を抱える人をタイプ別にして、その人の心がちょっと軽くなるヒントを紹介します。

責任感が強く、任された仕事にしっかり取り組む生真面目リーダータイプは、組織において非常に重宝される人材です。しかも頼みごとを断らないので、周りからもよく頼られます。しかしその反面、手抜きができず、他の人にうまく頼ることが苦手なので、自分だけで問題を抱え込みやすくキャパオーバーしがちです。加えて、相手の言動に異議や反感を感じても、衝突を避けるために、自分の中にため込んでしまいます。そのため、何か一つうまくいかなくなると、負のスパイラルに陥ってしまいます。このタイプは精神医学用語で「メランコリー親和型」と呼ばれ、実は日本人のうつ病患者に一番多いタイプです。

生真面目リーダータイプの人がラクになるヒント

  • 息切れを防ぐため、メリハリを意識

    生真面目リーダータイプの人は、成果を出すことを人生の指標にしがちなので、受験勉強や資格取得など、目標が明確で終わりが直近に設定された「短距離走」的なことは得意です。しかし、人生は長く続く「長距離走」。常に全力ではすぐ息切れしてしまいます。ペース配分しながら、定期的に給水し、時には先頭ランナーを風よけにする〝狡ずるさ〟も必要です。「この日は絶対に定時で帰る」「1時間ごとにボンヤリする時間をつくる」など、メリハリを意識するようにしましょう。

  • 安請け合いをせずに、断る勇気を持つ

    生真面目リーダータイプの人が、「頼まれるとイヤと言えない」のは「相手の期待に応えたい」からです。一見よいことのように思えますが、短絡的に願望(=相手の期待に応える)を満たしたいだけなので、安請け合いをしがちです。そして、それによってうまく立ち行かなくなれば、結果として頼んだ相手に迷惑をかけて失望させてしまいます。「断ることで、今は相手をガッカリさせてしまうかもしれないけれど、最終的には相手のためでもある」と思って、時には断る勇気を持つようにしましょう。

監修:VISION PARTNER メンタルクリニック四谷 院長 尾林 誉史

CONTENTS