NOTICE

令和4年、医療費が変わります

医療サービスの公定価格である「診療報酬」は、原則2年に一度改定が行われます(「薬価等」部分は令和3年度から毎年改定)。令和4年度の診療報酬改定は、医師の人件費や技術料にあたる「本体」部分は+0.43%、薬と医療材料の価格にあたる「薬価等」部分は▲1.37%の改定となります。
みなさんが医療機関を受診する際に影響する、主な変更点をお知らせします。

令和4年度 診療報酬改定率

「本体」部分+0.43% 「薬価等」部分▲1.37%

令和4年4月からの変更点

一定期間内、繰り返し使えるリフィル処方箋が導入されます

リフィル処方箋が導入され、症状が安定している慢性疾患の患者は一定期間内であれば医療機関を再診しなくても薬の処方箋を繰り返し利用できるようになります。患者の通院の負担軽減につながり、受診回数が減ることで医療費抑制も期待されます。
なお、投薬量に限度がある新薬や向精神薬、湿布薬は対象外となります。

● 処方箋様式を変更して「リフィル可」チェック欄を新設し、医師がリフィルによる処方が可能と判断した場合に、処方箋の「リフィル可」欄に✓点、使用回数が記入される。
● リフィル処方箋の総使用回数の上限は3回まで。
● 2回目以降は、前回調剤日を起点に投薬期間を経過する日を次回調剤予定日とし、その前後7日以内に調剤してもらう。

コロナ特例措置の終了後も初診からのオンライン診療が可能になります

新型コロナウイルス感染拡大への対応で特例的に認められている、初診からのオンライン診療が恒久化されます。かかりつけ医による診療が原則です。オンライン診療は対面診療と組み合わせて行います。
「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づき、初診料、再診料が新設され、医療機関と患者との間の時間・距離要件や実施割合の上限は撤廃されます。オンラインでの初診料は対面より37点低く設定されています。

・初診料(情報通信機器を用いた場合)…251点
・再診料(情報通信機器を用いた場合)…73点
・外来診療料(情報通信機器を用いた場合)…73点
※一般病床200床以上の医療機関の再診

不妊治療の保険適用が拡大されます

子どもを持ちたいという方々が受ける不妊治療の保険適用の対象が拡大され、人工授精などの一般不妊治療、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療、男性不妊治療に係る医療技術等が対象となります。

● 対象者は不妊症と診断された男女(事実婚を含む)で、体外受精や顕微授精などは治療開始時点で女性の年齢が43歳未満であることが要件となる。
● 胚移植の回数は、治療開始時点の女性の年齢が、40歳未満の場合は子ども1人につき最大6回まで、40歳以上43歳未満の場合は最大3回まで適用される。

令和4年10月からの変更点

大病院受診時の定額負担が拡大されます

大病院への軽症患者の集中を防ぐため、紹介状なしで大病院を受診した場合、患者は初診では5,000円以上、再診では2,500円以上を全額自己負担しています。この定額負担が引き上げられ、引き上げ分は保険給付から差し引かれます。
定額負担を徴収しなければならない医療機関の対象範囲が、「紹介受診重点医療機関」のうち一般病床200床以上の病院にも拡大されます。
※紹介患者への外来を基本とする医療機関として新たに明確化される。

・定額負担の金額(医科)…初診7,000円以上、再診3,000円以上
・定額負担の金額(医科)のうち保険給付から差し引かれる点数…初診200点、再診50点

<注>窓口での患者負担は、表示点数(1点=10円)の3割となる(未就学児は2割、70歳以上は原則2割)。

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